『宇宙というものは泡のようなもので、

グラスの中の炭酸水のように、

何もないように見える底のあたりから次々と現れては消えていくのです。』



そんな話を学生時代、たしか地学の授業で聞いた時には、
頭がグラグラしてなんだか気分さえ悪くなってしまった。


地球がある銀河系が含まれている宇宙そのものがちいさな泡に過ぎない。
そして次々と現れては、惜しむ暇もなく消えていく。


泡の中にいる無数の生き物たちの声が恐ろしく早回しで全ての泡から聞こえてくる様子が頭に浮かび、考えるのをやめたい、知りたくない!と思ってしまった。


それから私にとって宇宙のことは、
恐怖になってしまった。


宇宙になんて行きたいと思わない。
そんなことは知らなくていいのだ、と。



でもやっぱり、

夜空を眺めるのは好きで、

いつか星が無数に見えるところに行って、ただそれを眺めていたい、と思う。



恐ろしいけれど、美しくて惹かれてしまうもの。




深呼吸をして、

グラスの泡が、ほぼ止まっているくらいの速さで、ゆっくりとたちのぼるのを想像してみる。


その泡の中から聞こえてくる声も、ゆっくりと耳に届く。




『あの星はひときわ明るいね』

とか、

『あの星座は見たことがあるね』

とか、


そんなとりとめのない、言葉たち。